ここ10年のネットの歴史から見るユーザーが求めるコミュニケーションの姿

mixiが流行ったとおもったら、Twitter、Faceboox
そしてLine…

ここ数年で流行ったり廃れたりが目まぐるしくて、気に入っていたツールを使っていても
利用人口が少なくなって困ってしまうこともある。
とにかく現れては消えるコミュニケーションツールはどんなタイプなのか
HDDの肥やしになっていたLibreOfficeDrawを使って図を描いてみた。(LibreOfficeDrawいいね。エクセルで図を描く文化なくなってほしいわ)

zutheard

上に行くほど面倒、下に行くほど手軽。
面倒というのは設定が大変とかそういうのもあるけれど、いつでもどこでも出来ないとかそういう不便さ全般
手軽というのはすぐ始められたり、どこでもできるといった意味合い。

右に行くほどオープン、左に行くほどクローズ
オープンというのは検索にも引っかかるし、知らない人にも閲覧されやすい。
クローズは知らない人に見られにくい。知り合い限定、もしくは同じ趣味の人限定で公開するなどフィルタがかけやすくなっているのもクローズドなツール。

こうみると、やはりクローズドなコミュニケーションがやはり好かれる傾向に有りそうだ。

個人HPの時代

99年ごろはHPしかなかった。
みんな同好の人とコミュニケーションを図るために試行錯誤をしていた。
リンクしたり、掲示板に書いたり、色々やったものだなぁ。
あの頃はGoogleもなかったし、検索エンジンも今のようなロボットで隅から隅まで検索しまっせっていうものではなかった。
だから、HPは全世界に公開されつつも極めて近い人にしか公開されるものではなかった。

とはいえ、知らない人の訪問もあったのでそれを阻止したい人たちは、無断リンク禁止などがマナーとして流行った。

ネットの草創期から、ユーザーは自分には合わない人には来て欲しくないと同時に、同好さんは来て欲しいという要望を満たすため色々やっていた。

チャット

リアルタイムでコミュニケーションを図るために個人HP時代から需要はあった。
だけれども、相手がオンラインでないと成立しないことと、
なによりもチャットルームに訪問するというのは結構な勇気がいるものだった。

掲示板に書き込むの時間をかけて文章を考えられるが、リアルタイムで会話をするというのは顔が見えなくとも困難に感じる人は多かったと思う。

ブログの時代

ブログは個人HPを作る大変さを軽減させる画期的な仕組みだった。
デザインは出来合いのもので、自分が発信したいことにのみ集中できるよいツールだった。
この頃からネット人口も増えてきて、一部のオタクな人だけでなく、あまりパソコンに詳しくない女性も多く参入してきた。
検索エンジンの精度も上がったし、ブログランキングなどの仕組みで色々なブログを見つけることができるようになった。

芸能人や面白い人のブログが流行った一方、母数が増えたお陰で閑古鳥がなくブログがかなり多くなり、
知らない人も来ないが、同好の人とのコミュニケーションを取れないという状態になってきた。

mixiの時代

そんなコミュニケーション不足の人たちを取り込んだのがSNS、そして日本におけるパイオニアがmixiだ。
外部の検索エンジンからは検索されないが、mixi内では検索される。
アクセスすれば足あととして履歴が残り、相手がどんな人間だかわかる。

コミュニティも充実していて、同好の人も探しやすい。

趣味の合う人を探しやすいオープンさもある一方で、自分に合わない人をフィルタできる仕組みが揃っているので
このようなものを求めていた人たちはこぞってmixiをやり始めた。

ブログは不特定多数の人に公開する人用のものになってきた。

Facebook、Twitter、スマホの時代

mixiはかなりの成功で合ったが、後続のTwitterやFacebookの手軽さには及ばなかった。

まず、スマホアプリが初期の頃から充実していた。
短文投稿が主なので、mixiのようにがっつり日記を書かなくとも良い。
写真と短文を同時に投稿できて、投稿者が今をアピールしやすい。

日記は一日に一回つけるから日記なのであって、しゃべるように投稿できる2つには手軽さは及ばなかった。

もちろん、後から同等の機能をつけたのだが、最初にその機能がなければユーザーは戻っては来ない。
かくしてmixiの時代は終わった。

スマホという手軽なネット端末とともにSNSは新たな時代になったわけだ。

手軽でクローズドなLINE

Twitterは手軽ではあるが、とにかく公開がデフォだ。
知らない人にもフォローされるし、リツイートもされる。
Googleからも検索される。
もっとも炎上されやすいのもTwitterだ。

手軽で、友だちになりたい人とコミュニケーションも取れるが、知らない人にも晒されることから
なれない人も多い。

そして、FacebookはTwitterよりはクローズドではあるが、おせっかいな友達紹介機能で
友達になりたくない知り合いに見つかる可能性も大。

そんなわけで、電話帳に入っている人と手軽にコミュニケーションが取りつつ
守られているというLINEが今人気になっている。

Twitterなどのオープンなツールと併用して、友達探しとクローズドなコミュニケーションを分けるという事もできるだろう。

ブログ、SNSのその後

このように、この10年でブログやSNSは変化してきた。
だが、ブログやHPは無くなるのだろうか。
Twitterは無くなるのだろうか。

それはないだろう。

Twiter自体はなくなるかもしれないが、Twitter型の短文投稿ブログは残ると思う。

多くの人がクローズドなコミュニケーションを好む傾向にはあるが、
不特定多数の人に意見を公開したい人というのは一定数いる。

単に、棲み分けがされるようになっただけだ。

濃いコミュニケーションはLINEなどで、そして対外的なアピールはTwitterで、濃い主張はブログで
そのように選択の幅が広がった。

やりたい事の適切なツールが整ったので、これからはブログは人に読ませようとするモノが増えるだろうし、
Twitterは短文の速報性のある公開情報が手に入りやすくなる。

そして、第三者からみたらノイズになるような個人間の会話などは見えなくなっていく。
そんなふうになるのじゃないかと思う。

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