とくダネで、なにかあると検索せずにはいられない検索中毒があるとかなんとかやっていたらしい。
とくダネ「スマホで検索せずにはいられない検索中毒が増えている」
らしいというのは、見てもいないしそれを知ったのは2chのまとめサイトだから、どのようなスタンスで彼らが言ったのかもわからないけれども
スマホで気になったものをすぐ調べるというのはメリットもデメリットもあると思う。
頭に入らない
調べてその時は満足しても、きっと数時間後には忘れていると思う。
ネット環境が無いときに、疑問があれば辞書や辞典を使って時間をかけて調べていただろう。それは印象に残りやすく長期記憶になりやすい。
受験の時に紙の辞書から電子辞書に乗り換えたのだけれども、わからない単語が有ったらすぐに調べられてしまうから結果的に以前より思い出せずに電子辞書を引く回数が増えてしまった。
紙の辞書は調べるのに時間がかかるから、覚えが悪いがためによく引いてしまう単語に関してはノートに書き写すなどの工夫をしたが、
結果的にそれが記憶の助けになっていたようだ。
受験は暗記しなければならないので、電子辞書を使ってても紙の辞書のように暗記をする工夫をしていたが、
大学に入ると暗記する必要も薄くなったために、完全に電子辞書に依存をしてまたたく間に覚えている単語が減ってしまい、元の木阿弥に…
とはいっても、紙にもどれとは言わない。
紙の辞書は重くて持ち運ぶのが大変だ。
英、独、広辞苑など一緒に持って行く事など不可能だろうが、大学ではそれは必要とされている。
何かを知ろうとすることはいいことだし、それを瞬間的に調べさせてくれるネットというツールはとてもいいものだけれども
その手軽さが電子辞書と同じように頭に残す機会を減らしている。
調べてわかった気持ちになってしまってそこで終了というのはもったいない。
実際に、僕は調べたあとにいろいろ工夫をしている。
エバーノートに書き残す。
知らない言葉だったら、日常生活やブログ、Twitterで使ってみる。
IT系ならば試す。
でも、それでもあまり成果はあげられていない。
ネットは人間が処理できる以上の情報を与えてくれるから、ほとんどの情報は捨てられているのかもしれない。
情報は消費され、今日の人気記事は明日にはポータルサイトのトップページに表示されていないように、調べた情報も明日には忘れられているのは仕方ないことなのかもしれない。
広く浅く毎日新しい情報を仕入れていてもそのほとんどは明日には頭から抜けているのならば、
毎日新しい情報を多く仕入れなくとも自分が必要と思うことを長いスパンでずっと本や何かで調べて深めていたほうが、知っている事の総量でいえば後者のほうが多いのではないか?
検索をたくさんしてもいいが、覚えておきたいこととそうでもないこととの強弱をつけて、時間を有効に使おう。
間違い多いネットの情報
調べたつもりになったとしても、ネットではそれが間違いだってことがある。
本も間違いはあるが、出版するまでに編集も入るし、紛らわしい表現も推敲されるだろうし、ネットよりは洗練はされている。
一方でネットは反対意見も容易に手にはいって、意見の違いを調べるという事は容易だ。
本は著者の主張は書いてあるけれど、それに反対意見はあまり見えてこない。
ネットでは誰もが簡単に意見を発信できるので、本よりもバイアスはかかってしまいがちだ。
要はネットの特性を理解せずに、検索で調べたつもりになって一方向の意見だけを鵜呑みにするのは危険だということだ。
本や新聞のカウンターとしては意味はあるが、2chやまとめサイトに真実が書いてあるわけでもなく多くが扇動的である。
また、wikipediaで調べたとしてもそれは正しい保証はない。
正しくないかもしれないと理解はしていても、あとから内容の裏付けをすることなんて多くないだろう。
結果、正しいか正しくないかよくわからない状態の知識が頭に入ることになるが、(正しくないかもしれない)という属性なんてすぐに忘れてしまう。
そのうち誤った情報なのに頭の中には正しい情報としてインプットされるということもある。
ただ、それは本でも同じ事が言える。
違いはネットは断片的な情報が、本とは比べ物にならないほど入ってくるということで日常的に本を読む人よりネットに依存している場合のほうが
適当な情報になる場合が多い。
ネットでわからないことを調べるという姿勢はいいことだけれども、インプットをネットだけにするのではなく
日常的に様々な本を読んで、偏りを防ぐという事は必要だ。