生まれてはじめて書く人のための、小学生向け小説執筆マニュアル(手順書) 読書猿Classic: between / beyond readers
小学生向けの小説執筆マニュアルっつーのを読んでみて、とても面白そうに感じた。
なんか…書いてみよう!!という気持ちになるね。
小説書いたことないんだけれどもちょっとやってみようかな。
フレームワークの入門記事を見て、開発したくなるという気持ちに似ている。
クリエイティブな活動にマニュアルは要らない?
ハウツー的なマニュアルはクリエイティブなものに不要だと思う人も多いと思う。
個性がなくなるとか、大したものはできないとか、ベストセラーにならないだろうとか。
でも、基礎ではこのような画一化されたマニュアルというのはかなり効果が有ると思う。
いや、僕は別にクリエイティブなことで成功をしたことがないので素人の予想ではあるのだけれども、
ルーチンワークではない頭脳労働にもこのようなマニュアルというのは助けられる事があるし、基礎的な力がつきやすくなるのではないかな。
マニュアルというのはマクドナルドでハンバーガーを作るように、同じ品質でだれがやっても売れるハンバーガーを作るようにするためのもので
創作ハンバーガーにはマニュアルはないのだけれども、
ハンバーガー作りのマニュアルというのは共通的なハンバーガー作りの方法が抽象化されているので、創作バーガーにも使えるところがある。
必要ではないけれど、マニュアルを知っていれば創作バーガーで店を作ろうとするスタートアップ時にだいぶ楽が出来るだろう。
肉の焼く時間とか、塩の量とか、ソースの量とか、試行錯誤をしなくてもある程度のことは出来るようになる。
その上で創作バーガーを作ることだってできるし、そこでマニュアルを壊して新たに創ることだってできる。
結果的にフレッシュネスバーガーのように成功するか店を畳むかは別問題だけれども、スタート時の大切な時間を迷って無駄にすることは割けられそうだ。
天才にはマニュアルはない?
天才信仰というのか、天才は創造的であってそして創造的な人間はマニュアルを超越した存在というような認識で居る人が多いと思う。
giftは才能という意味があるが、神より与えられた才能の贈り物ということだろう。
天才は天という漢字がつくことからも、天より与えられた才能を持つ人という事だろう。
神憑りという言葉もあるが、いずれにしても人間を超越した特権的な脳力を持つ人ということだ。
誰でも天才に近づきたいし、創作欲求というのは誰もが持っているものだと思う。
このような天才欲求と創作欲求を持っている人はどちらか言うとマニュアルに否定的だ。
インスピレーションとか非言語的な閃きが降ってきて創るというような印象を持っているのではないか?
世の天才と言われる人びとでもこのようなナチュラルに閃きだけでやっている人というのはほんの一握りだと思う。
ほとんどの人はベースとなる基礎というかフレームワーク的な思考があって成り立っている。
それが教育によるものか少年時代の経験によるか、それとも稽古によるものかはそれぞれだろうが、いずれにしても言語化可能なマニュアルになり得る方法論を持っている。
非言語的な霊感的な力での創造というのはそれこそ本当の天才か、サバン症候群や自閉症のような先天的無脳力を持っている人だけだろう。
フレームワーク的な思考で、合理的に方法論を知って
その上で新たに創るほうが合理的だし、経験によって得られるものよりもずっと多くの先人の知恵を体得できる。
学ぶというのはまねぶ=真似るという言葉が語源だそうだ。
もちろん、自由にやりたいように小説を書いていくというのもいいかもしれないが、
人間は選択肢が沢山有るとわからなくなるし迷いも増えて、ストレスとたまる。
プログラミング言語を最初にやるときに僕はだいたいヤッちゃいけないことを調べて、ルールに厳密にやっていくようにしている。
そうすると雑念が抜けてまず何をすべきかがわかってきて、そのルールを土台に更に次が見えてくるわけだ。
で、そのルールの意味というのが次第にわかってくる。
そしてその上でルールの思想というのが見えてきて、更に次に深みに行ける。
マニュアル人間というのは悪い意味で使われるが、マニュアルになり得る合理的で言語化された方法論はクリエイティブな活動でも必要だ。