もうだいぶネットでは市民権を得たwだが、先日辞書に載ったそうだね。
俗語として完全な日本語の一員になったわけだ。
僕がwと出会ったのは2chでもなくニコ動でもなく(当時は無かった)、とあるゲームが最初だった。
1999年のことだった。
当時Age of Empires(AOE)というゲームをやっていて、ネット対戦をするためにIRCチャットの専用チャンネルに入り浸っていて
そこでwは笑い(むしろ嗤いにちかい)意味だと知った。
当時はとても嫌いだった。
wについてはAOEではなくディアブロが発祥とかパソ通が発祥ともいわれているが、とにかく古参の鼻持ちならない奴が使っているという印象だった。
AOEとは
当時ボクがはまっていたそのAOEというゲームは、リアルタイムの戦略シミュレーションゲームで、
一人でもできるが最大8人くらいまで同時に戦うこともできた。
チームを組んだり、バトルロワイアル形式だったり、途中裏切りもありのチーム戦とかもできた。
資源を生産するユニット『町の人』を使って資源を増やし、その資源を使って軍事ユニットの剣士や騎士を増やしたり、文明レベルを上げて多彩なユニットで相手を滅ぼして勝つというようなゲーム。
結構シビアで、開始すぐの数秒が後々の戦略に多大な影響を及ぼすほどで、数秒でも早く進化をして戦うというのが重要になる。
チームで戦うとそのシビアな操作がチーム全体に影響してくるので、個人個人の戦いは重要だ。
当時新参だった我々は仲間の足を引っ張りっぱなしだった。
その中でwはどのように使われていたのかというと、
ゲーム終了後リプライを見ながらの反省会で、
「5秒無駄にしたでしょw」
「わかるでしょwなんであんな陣形なの?w」
また、僕が「みんな強いですね」みたいに発言すると
「これで強いっていってちゃ、本館(本当に強いやつが集まるようなIRCのチャンネル)じゃやってけないよw」みたいな感じだ。
wは当時は完全な煽り言葉という認識だった。
対戦中もメッセージを打てるのだが、
対戦中は忙しいからメッセージも短くなりがち。
「おそw」(意味:何もたもたしているんだよ。もう戦端開いてるぞ。)
もう、このwの一文字に上から目線、嘲り、嘲笑、プライドみたいなものが含まれていてとっても殺伐としている言葉だった。
とにかくAOEは殺伐としやすかった。
面白いゲームで今でもたまにやりたくなるけれど、チャットルームは殺伐としていた。
僕の友人の周りだけかも知んないけど…
今でもwはこのような煽りの印象は残っているけれど、wwwwと多数使ったりすれば爆笑の意味になるし
若干僕も使いやすくなったが、wに出会ってからのはじめの二年間は悪い印象が強すぎて使えなかった。
もっとも、AOEにwを持ち込んだ人もディアブロかパソ通で使っていて、はじめは肯定的な意味だったのかも知れないが、
少なくとも僕らの周りでは煽りが第一位の意味として定着していた。
そんなコアな言葉が10年も15年も生き残ってさ、辞書に載るのだからすごいものだ。