LDの思い出話をした。
LDは流行らなかったね。
マニアがLDボックスを買っているくらいだったけれども、
あれにはあれで重厚な存在感があった。
物の価値や存在感には最低限のサイズがある
LDは流行らなかったけれども、それでも一定の需要があったと思う。
そして衰退したのも別にそのサイズが取り回しがしにくいというわけではなく、
レンタル不可だったこととDVDがレンタル可能だったことなどが重なったり、
あとはキラーコンテンツを持っている企業が何を押していたかとかそういうことが原因だったとは思う。
あの佇まいだけをみるならば、
『映画をコレクションしている感』はDVDよりずっと得られているはず。
映画や音楽を買うときには、メディアの佇まいもかなり重要だと思う。
かつて8cmのCDをシングルに使っていたが、結局主流は12cmになってしまった。
MDを使った製品もあったようだがほとんど定着しないまま消えていってしまった。
DVDの映画だってそうだ。
12cmなのだからCDと同じケースで売れるのだが、音楽CDより背が高いケースで売られている。
ゲームソフトも3DSなんかほとんどメモリーカードのような小ささなのだからもう少しケースも小さくできるだろうが、
そうはしない。(もっとも説明書の大きさがあるのかもしれないが)
物をコンパクトにしていくことは、収納しやすくしたり持ち運びがたやすくなる面もあるが
一度印象付いた大きさよりも小さくすると物足りなさを感じてしまう。
レコードがほとんどマニアかその手の仕事をする人のみのメディアになったけれども、
あのジャケットはインテリア雑貨として使われたり中身とは別の価値を持つようになっている。
一時期角川文庫が小さくて安い本を出したけれどほっとんど売れないまま消えていった。
小説にしたってあの大きさが小説にとって必要なサイズなのだ。
最大級にコンパクトなデジタルコンテンツ
最大級に小さいコンテンツに電子書籍や音楽のダウンロードなどがあるけれども、結局物理的な物のシェアを奪うには至っていない。
CDが売れないという原因にダウンロードがあるが、確かにダウンロードコンテンツは一定数需要があるが、
それだけではなく音楽全体の需要も減っているようだ。
比率で言えば未だCDは音楽の主流な流通方法になっている。
電子書籍もまだまだ売れていない。
やはり物理的な物とともにコンテンツを買うという欲求があるのだろう。
そしてその物には最低限のサイズがある。
USBで音楽やアプリケーションソフトを売る試みがあるそうだが、
コンパクトなサイズで売るとあまり売上は伸びないと思う。
思い切ってジャケットやケースのサイズを従来品よりずっと大きくしてみたら以外と行けるかも知れない。