ホラー読みたい…ホラー読みたい…
ホラーを渇望してゾンビのように書店を彷徨っていた時に、予備知識無く買ったのがこの本
買って正解だった。
この本は表紙が、怪しく怖い少女なんだ
僕はホラー小説の食わず嫌いが酷くて、あまり怖い雰囲気の人物を全面に押し出している表紙は避けてしまいがちだ。
こういう表紙は避けてしまっていただろう。
もしかしたらここ数ヶ月手にとっては棚に戻していたかも知れない。
何故そういう食わず嫌いがあるのかというと、
あまり恐怖の対象が人格を持ってほしくないというところがあって、
○○さんとか○○様とかそういうキャラクター付されてしまったお化け屋敷的なホラーは避けてしまう。
どことなくファンタジー的なものになったり、非日常的なものになったりするのではないかなと思ってしまう。
僕の好みは記述は淡々として実話風の物がいい。
とにかく普通の出来事に意味不明な怖さというものが好きだ。
ではこの『のぞきめ』は僕の好みに合致しているのかというと全てそうではないのだけれども、
別の手法でリアリイティを感じる。
まえがきに当たる序章に結構なページを割いている。
これは完全なエッセーだ。
作者が怪談を蒐集してそれを本に書くことについて書かれているのだけれども、次第にとある民俗学者のある怪異を記したノートについて言及されていく。
そして以前蒐集し、本に掲載を見合わせた話との奇妙な符合があることに気付いたという。
エッセーから入っていくという、これ自体はモキュメンタリー的な手法というか、
ホラー映画で最近人気のブレアウィッチプロジェクトやパラノーマルアクティビティなどに使われているあれの小説版だろうか。
ミステリ的な謎解き要素もあるけれども、それは結局は文献をこう読めるよね的な話であって
読後のソワソワ間は拭えない。
本自体はそれほど薄くはないけれども、贅沢を言えばあと1.5倍は長くして欲しかった。
足りない。
その後、今現在どうなっているのか追跡調査が求められる。