いま貴方の財布にはどれくらいコインがあるだろうか。
財布はパンパンにはしたくはないだろう。
でもせめて百円と10円と1円が数枚はそろっていて欲しいのではないか?
あまり多いと嵩張るが、お釣りでない程度には欲しいのが硬貨。
生活の一部となっていて余り気にならないかもしれないが、日本の硬貨は結構親切だと思う。
さて、アメリカに行ったことはあるだろうか?
おそらく僕のほうが行った回数は少ないと思う。
僕は海外には縁がない貧乏人ですから…
はじめてアメリカの地に足を踏み入れた時に困ったのが硬貨だった。
あいつら硬貨に数字を書いてくれていないんだ。
行った場所は日本人をはじめ各国の観光客が多く集まる場所だったので、
レジには親切にも写真付きでどれが何セントかを教えてくれた。
最近、海外からの観光客が増えている東京でもそういう写真付きの物をみるだろうか?
免税店などはわざわざ行くこともないので、ただ自分の目に付いていないだけかと思うが余り日本ではそういう硬貨の写真付き一覧みたいなのを見ないと思う。
だって硬貨にアラビア数字で100や10と書いてくれているのだ。
唯一五円だけ漢数字のみだ。
これは海外の人にもわかりやすくて親切だ。
これはもしかしたら戦後にGHQが漢字が解りづらいと勝手に判断してアラビア数字を主に使うように行ったとか?と想像してみたがどうやら違う。
明治期の硬貨にもアラビア数字やアルファベットでの表記されたものがあった。
大正や昭和初期では漢数字だけのものもあった。逆に五円は今も漢数字だけだ。
余りそこら辺にこだわりは無いのかどうかはわからないけれど、ともかくアラビア数字が書かれているものが多いのは非常に有り難い。
一方米ドルだとアラビア数字も書いていない。
10セントなんて、ONE DIMEと書かれているがそれが10セントであるなんて分かるわけがない。
なんでセントなのにダイムって単位が変わってんの??
10円硬貨に1000銭とか書いてあるようなもんだ
25セントと50セントだってそうだ。
Quarter DollarとHalf Dollarって書いてある。
4分の1ドル 半ドルって意味だけど、直感的に解りづらい!!
他の硬貨は一応何セントとは書かれているが、アラビア数字ではない。
旅行中僕は絵で覚えるようにするか、紙幣で支払うようにした。
レストランなどではお釣りはチップに入れちゃうので硬貨は増えなかったが、
コンビニなどでは細かい計算が必要で分かりづらかった。
硬貨の種類は言葉によって違う
計算は苦手という人も何故かお金の計算は素早い人が多い。
お金には慣れ親しんでいてそれぞれ皆暗算法を持っている。
すぐにお釣りが少なくなる小銭の出し方を考えたり、
ちょうどお釣りが無い金額を財布から取り出したりする。
しかしアメリカに滞在中、硬貨で困ったのはその種類の違いだ。
ぱっとお釣りが少なくなる小銭の出し方も考えられないし、そもそもちょうど出すのにも一苦労することがおおい。
絵で硬貨の種類を覚えても全くうまく計算できない。
日本は5の倍数の硬貨になっている。
1,5,10,50,100,500という具合にね。
ドルだと
1,5,10,25,50という具合だ。
その違いが混乱を呼ぶ。
お釣りや端数を出すときには日本の硬貨の種類で出すように計算する癖がついているが
アメリカだと25などというよくわからない数字があるし、紙幣では2ドルとか20ドルなどがある。
日本では2000円はやらなかったのに、2に関するよくわからない紙幣や硬貨がある。
ユーロだと2セントという存在意義がよくわからないものもあるそうだ。
これについてはその国の言語が影響しているんだと思う。
日本語では1以下を表す時に、割や分、厘、毛というように十分率で表す。
もちろん半分、半額という表現はするが半分の半分に相当する言葉はない。
半分に関する言葉よりも十分率で表す言葉のほうが多いので、十分率のほうが得意なのだ。
一方英語では1以下を表現する場合には、HalfやQuarterのように半分や4分の1のように真ん中から分割していく数え方をしている。
そういうような言語の癖がその国の人にとってわかりやすい通貨の種類が決まっていくんだろう。
ドルやユーロなどのヨーロッパ系だとそういったわけで、50や25の硬貨もできてきた。
ただ10進数ではあるので10や5もないと不便なのでそこらへんの硬貨も作られたのだろう。
半分という思考は逆方向に考えれば倍である。倍で金額を考える癖もきっと得意なのかもしれない。
それで、2ドルなどの紙幣がヨーロッパ人は便利だと思っているのだ。
日本人は半分、四分の一、倍と考えるよりは十分率で分割された数値を足し合わせていく思考のほうが得意なんだとおもう。
その思考の手順はまさにソロバン的なものだ。
だから25円玉がなく、2000円札が全く流行らなかったのだろう。
というわけで、各国の通貨の種類の違いはこのように言葉が影響しているんじゃないかという自分の考えでした。
それはともかく、またドルを使える場所に行きたいな…