残穢を見に行ってたぞ。感想だ。ネタバレはしないぞ

残穢を見に行ってきたぞ。

まず最初に文句を言いたい。
映画に『住んではいけない部屋』っていうサブタイトルが付いているがアレは不要だ。

もしかしたら広告代理店かどこかが、タイトルにわかりやすさがなく
ホラーを求めている人に適切に届かないと判断したのかな?

あれで本を手にとって読んだ僕にとっては最初の魅力を損ねている。

本を手に取った時のこと

もともと評判はしっていた。
ネタバレ厳禁派としてはアマゾンレビューも近寄らなかった。
図書館でハードカバーの本を手にとって読んで、文庫化したら文庫も買った。

まず、残穢というタイトルのインパクトが凄い。
穢がエと読めない。
いや、ホーソーコードに引っかかる単語を知っていれば読めるかもしれない。

穢はケガレという意味だ。

タイトルと表紙だけでは舞台が現代なのか古代なのか分からない。
作者の小野不由美さんは屍鬼や十二国記で有名だけれども、
現代のオカルティックな話か、古い時代をモチーフにしたものかどれかな―と思いながら最初の章を読み始める。

するとそのどちらでもなかった。
本人の実体験を綴ったエッセーで、本人が読者とやり取りをした話から始まる。

エッセーであり作者本人とその読者が実地で調査をしていくその報告のような本なので、
読んでいるとこれはノンフィクションではないかと思ってしまう。

その正体不明な単語の怖さと、本当にあったことだったのかと思わせる怖さ。
あれは最初にあまりタイトルに情報量を載せなかったからできた技だとおもう。
タイトルに物件モノ怪談とネタバレしてしまっては、最初のワクワク感が半減してしまう。

映画の感想

映画は、原作に忠実になっている。
名前は出ないが「私」と称される小説家の一人称で話が進んでいく。
読者の久保さんは本当は編集プロダクションに勤めている人だけれども、映画だと大学生になっている。
平山夢明や福澤徹三など実在の小説家も出てくるが映画では架空の人になっていた。

ただ話の流れとしては、同じで
読者から送られてきた体験を『私』が調査をしていくうちにその深さを知ることとなるという話で、
実話モノ怪談をほぼ忠実に映像化するとこうなるんだなというかんじではある。
だから、怪奇の当事者というわけではなくよくあるホラーにありがちなストーリー展開があるわけでもない。
調査をしてジワジワと怖くなってきて、後味も少し悪いし解決もしない。
怪奇の被害者のまわりにいる人の視点でしかない。

だから、貞子とかそういう怖いガジェットが出てくるわけでもないので
お化け屋敷的な映画を期待して見に行くと物足りないと思う。

そこは実話系怪談の弱いところだ。
本で読めば、読者は考えるし文字だけが媒体になっているので足りない部分を補って頭の中に映像なりを作る。
写実的な文章であればそれはリアリティのある体験を読者はできるのだが、
映像にしてしまえば何処か嘘くさくなってしまう。
嘘くさくなってしまえば途端に怖くなくなってしまう。
映像的には大味な演出のモンスターでびっくりさせる方が怖い。

だから、この映画は怖くはない。
でも、見終わったあとにまた映画で見たあとで、
これは実際にあった出来事だと思い返せば怖くなる。
そんな映画だ。

こんな感想だと、「怖い思いをしたいのなら映画じゃなくて小説でいいじゃないか?」といわれそうだが
それはあるかもしれない。

僕は小説がどんなふうに映像化されているか興味があって見に行った。
そしたら小説の怖さの再体験が出来て結構怖さを楽しめた。

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