ラテン語お勉強その2 天地創造を読む。高校英語レベルでもいけるな

ラテン語を勉強すると言ってから数日、今回は予告通り意外とちゃんと続けられた。

辞書を引いてもその場しのぎで日本語訳を書いて終わりではなく、文法の注目すべき点などをノートにまとめて少しずつ進めていくと楽しくてパソコンそっちのけで、しばらくこっちばかりやってた。

基本的に大学受験の英語の勉強を始めた頃と同じプロセスだ。
未知の文法をまず説明できるレベルまで噛み砕いていく。
そうすると理解して自然と記憶に定着して、辞書引く回数も低し、活用も自然と覚えられる。

というわけで、今回からラテン語の聖書、まずは天地創造から読んでいこうと思う

参考書など

自分が使っているモノを教える

  • 駿河台出版 『ラテン語入門』 松本悦治 著
  • 研究社『羅和辞典』

この2つは、大学の頃に買ったもので、羅和辞典はないと厳しい。

『ラテン語入門』は活用表が凄い役に立ったが紛失した。
羅和辞典の活用表で我慢している。
文法については、英語でいえば中学レベルかもしれない。
活用と時制と接続法について書かれているが、知りたいことが載っていないこともある

役に立つサイト

山下太郎のラテン語入門

ラテン語の文法 – Wikipedia

山下太郎さんのサイトは先程の本より凄いよくまとめられていて、ほしい情報も載っている。

ラテン語の文法のウィキペディアの記事は活用表が充実している。

あとは、ラテン語テクストの英語対訳を見るのもいい。
日本語訳だと意訳されがちだけれど、英語訳だと主語や目的語がそのままになっていることが多いので、ヒントになる

ラテン語訳聖書

ラテン語訳聖書はバチカン公式サイトで公開されている。
これを使うこととする。

なお、このラテン語訳は1545年に定められた公式のラテン語訳らしい。

天地創造を読む 1行目

天地創造とは神が世界を作る聖書の場面である。

今日は軽く1行だけやってみよう。

In principio creavit Deus caelum et terram.

前置詞

いきなり最初はInで始まる。
なるほど、文頭は大文字なのは英語と同じだ。

Inも英語にあるあのinと同じだ。

ラテン語では前置詞はあまり使われない。

それは、名詞が格変化をすることで様々な表現をしていくことに重きをおいているので、前置詞の出番はあまりない。
今日英語では前置詞を多用するが、どうしてそういう変化をしたのか分かる。
格変化は非常にわかりづらい。
同じ言葉でも違う形になるのが煩わしく話者が前置詞を多く使うようになったんだろう。

名詞の格変化

In principio を訳していこう。

名詞の基礎をおさらいすると、
主格、対格、属格、与格、奪格とそれぞれの格によって語尾が変化をして、
それぞれ単数と複数でも違うので、一つの単語で10通りの変化がある。

主格は主語になる格で、対格は目的語、属格は所有格、与格は間接目的語、奪格は〜によってなどの意を持つ格 となっている。

principiumが単数主格だ。

辞書の見出し語は単数主格になっているので、文章中の名詞は適切に単数主格に変えてから辞書で引かなければならない。

ココらへんは雰囲気でそれっぽい単数主格にあたりをつけて辞書で引けばいい。
そのあと引いた言葉の活用表をみて正しい変化になるかどうか”検算”をする。

名詞を辞書で引く

名詞の格変化のパターンはいっぱいあるので、どのパターンなのかをわからせるために辞書には印がかいてある。

辞書で引くと以下のように見出しが書かれている。

principium , i ,n

iとは単数属格の語尾で、nは性別を表している。
性別は男性m 女性f 中性nがある。
性別は名詞にかかる形容詞の活用に影響をする。

単数主格語尾と単数属格語尾が辞書で引いた形と同じパターンを、辞書の後ろの書かれている活用ページから調べる。

umで終わる中性名詞で属格がiになるのは、第二種転尾 o幹のumで終わる中性名詞パターンだと分かる。

単数 複数
主格 -um -a
属格 -ōrum
与格 -īs
対格 -um -a
奪格 -īs

In principio なので与格か奪格だということが分かる。

前置詞は奪格支配か対格支配のどちらかになっていて、
inはどちらでも使われるらしいが、
奪格の場合だと「どこに居るか」という点に重きを置いて
「どこに行くか」に重点を置く場合は対格になるそうだ。

今回は奪格。

principium は 始め 最初と言う意味なので、
「最初に居る」ということに重点を置くので、
in principioは「最初に〜」という意味だろう。

なおここまでしっかり訳さないでも辞書にin principioについて「最初に〜」とは書かれていた。

次回予告

意外と時間がかかってしまった。
これでは一つの記事が読むのが億劫なほど長くなってしまう。
よって分割をする。

次回:creavit Deus caelum et terram. を読む

時制と主語と目的語がわかる。
動詞の辞書の引き方も伝授

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