サマータイム導入が2020年に地獄の釜の蓋を開くことになる

今日、月曜だが代休のためゆっくり起きた朝、日課のTwitterトレンドを見たら『サマータイム導入』というのが上がっていて、ゆっくりしたい朝を台無しにしてくれた。
これがサマータイム導入の弊害その1だ。
それだけではない。単に時計がずれるだけで済まない事情が現代社会の屋台骨には沢山ある。
それを政治家や一般の人は見えていないかもしれないが、そのヤバイ事情を知ってほしい。
特にシステムがヤバイということを後述している。
読んで欲しい

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サマータイム導入の効果についてツッコミ

またまた東京オリンピック関連で、猛暑を回避するために2時間ずらすそうだ。
サマータイム時の7時が現在の5時になるようで、今だと19時くらいまで日が昇っているから、21時になっても日が高いということなのか。

サマータイムを導入すると、省エネ、通勤混雑に効果的というが本当にそうなのか?
まず1番暑い時刻が13時くらいだが、サマータイムの15時16時くらいが1番暑い時刻になるわけだが、普通に勤務中だからそれでなんで省エネになるのだ?

通勤混雑が緩和されるというのも意味不明だ。
5時が7時に変わろうとも、時計通りに出勤するんだから分散されるわけではないだろう。
下手したら一番暑い時刻に下校とか退勤になって逆に危険では?
1日は24時間だし、暑い日は暑いのは変わりなく、それを小手先でなんとかしようとも、地球は冷えないんだよ。
前々からサマータイム入れたがっている政治家はいるが何が目的なのかわからない。

五輪に限って言えば、日が高くなる前に終わるという効果があるかもしれない、もともと五輪限定でやるつもりのサマータイムなのならばそれで導入の意味は満たせるとおもっているのかもしれない。
つまり五輪を隠れ蓑になし崩し的にサマータイム導入を目論んでおらず純粋に五輪のみで使用するという意味で、その間日本が五輪の開催のみに国力を傾注し、国民に被害がでてもそれは尊い犠牲であると開き直るのであれば、サマータイム導入の意義はあるかもしれない。

だが、日本人は五輪のために生きているわけではない。
五輪のために導入した場合、どう考えてもデメリットしかない。
ゴキブリを退治するために家を燃やすとか言うそんなレベルの対策だ。

五輪の開催がそんなに大事ならば、10月にするとか、サマータイム導入しなくても、早朝と夜に競技を実施するとかで構わないはずなのに、なぜ破滅的な対策を持ち出すのだ?

しかも来年実施するという。
来年の6月だ。
10ヶ月もない!
正式に決まるのは秋以降だそうだ。
数カ月で対応できるわけないだろう。
ただでさえ破滅的だが、導入までの短さは災害に匹敵する。

サマータイム導入のシステム的弊害

サマータイムってのは、時計をずらせばOKというわけではない。
政治家はそう思っているのかもしれないが、そんなことはない。

昔はコンピュータ管理はされておらず、時計をずらすだけで何とかなったとは思うが、今は完全に管理されている社会だ。
本当に閏秒の1秒のズレでも神経を使う社会だ。

かつて日本でもサマータイムが導入されていた時期があったが、その時とは比べ物にならない精度と複雑さで成り立っているのが現代だ。

アメリカなどでサマータイムは導入されているが、それは昔からのノウハウがあるから対応できているわけで、それでも並々ならない対策をして成り立っているわけで、それをポッとやりたいからやって、しかも2年だけ実施するなんてできる体制が国民にはない。

戦後最大のクソ無茶振りだよ

具体的にどんなシステム的弊害があるのか、自分が分かる範囲でまとめてみる

1.スケジュール処理(バッチ処理)がヤバイ

コンピュータは時刻が来たら処理を開始する仕組みがあり、世の中はこういう処理で成り立っている。
お金の計算、支払い、銀行の送金、商品の発注受注、工場の管理、交通の管理。
世の中のコンピュータはほとんど時刻が来たら自動に動くようになっていて、それが根幹になっている。

コンピュータはtzdataというものをつかって夏時間を管理している。
tzとはタイムゾーンのことで、UTCから何時間ずれている時間帯なのかを管理している。
OSで地域を指定すれば自動的にサマータイムを考慮してくれる。
ただそのtzdataを更新しなければならないので、更新作業が入る。
世の中ネットワークに繋がっているシステムだけではない。
レガシーでインターネットに対してスタンドアローンで、でも時刻は正確に管理してバッチ処理をするシステムがある。
こういうシステムたちの更新をするのは骨がおれるだろう。

不可能ということも考えられる。

OSレベルでは不可能なシステム:同じ時刻が2回くる。時間が飛ぶ

サマータイムがすべてのOSで対応できたとしても、開始時と終了時に時刻が飛んだり、2回来る時刻がある。

スケジュール管理のcronではサマータイムについて対策が施されているとはいえ、完璧ではないようだ。
時刻が飛んだときでも、後から実行されるそうだが、その間の順番はあまり考慮されないらしい。
なのでその間の処理起動順がずれることが当然予想される。

2回来る時刻は重複して実行はされないとは思う。

しかしすべてのスケジュール処理はcronで対応しているわけではない。
スケジュール処理機能を独自のシステム内でやっている場合がかなり多い。
そうなるとサマータイムを考慮している可能性は低い。

当然、時刻が変わった瞬間に処理が飛んだり2回実行したりされることは考えられる。
これらは自前のシステムを修正しなければならないし、仕様を考えるととても難しい。しかも2年限定でやるのであればとても金がかかる割には効果もない。
だから社員総出で監視するとか、手動で業務をやるとかになるわけだが、処理のかずに労働力が足りないと思う。

特に銀行とかどうするのだろうか。
とても重要な処理で、それが次の日の銀行が開く時間に業務開始できない可能性があるぞ。
東日本大震災の後のみずほ銀行の障害みたいに業務が止まる可能性が十分考えられる。
それが至るところでだと考えれば、株価暴落、日本経済は破綻する可能性もある。おっと不安を煽りすぎたかもしれない。
サマータイム導入を何年も前から決めて準備をやっていれば大丈夫かもしれないが、思いつきで短時間で導入すれば日本は大混乱に陥る。

OSレベルでは不可能なシステム:ソートがおかしい。順序がずれる。重要なデータが消える。

考えられる実装としては時刻をキーにしているシステムだ。
コンピュータには時刻を正しく扱うための仕組みとして世界標準時と、1970年1月1日から1秒ずつカウントしたUNIX時間というものがあり、時刻型もタイムゾーンを意識したものになっているが、
日本国内だけで使うならば単に数値として時刻を扱っているシステムなんて沢山ある。そのほうが実装が簡単だからだ。

さらにデータのキー項目に時刻を含めるという仕組みも広く使われている。

時刻がずれたときにキーが重複するかもしれないし、
キーでソートしていたら順序がずれる可能性もある。
前工程が前提の処理があった場合、処理の整合性がとれなくなりシステムが止まることも考えられる。

最悪データが消えるかもしれない。

とにかく内製のシステムではサマータイムを前提としていない物が多いので、蓋を開けてみないと何が起こるかわからないし、まあ開けてみたら地獄が広がるとは思うが、どんな被害があるかは想定は難しい。

時差を前提としている業務もある

システムだけではない。
海外の取引先の時刻に合わせて処理をするというスケジュール処理だってある。
単純に日本の時計に合わせてスケジュールの設定をずらせばいいというわけではない。
OSもシステムも完璧に対応できたとしても、無数にあるスケジュールの設定を棚卸しして「これは日本時間でOK、これ従来通り海外の時刻に合わせて実施しなきゃならない」というように決めていかなければならない。

とにかく多くの会社で酷い思いになるのは必至だ。

時刻の差が2時間は異例中の異例らしい

Twitterで見たのだが、2時間ずれるというサマータイムは世界中どこにもないらしい。
tzdataでサマータイムの情報は入ってきても、1時間しかずらさない実装になっているアプリケーションは大量にありそうだ。

とくに自前で作っていないオープンソース系のアプリケーションとかだったら何もできないし、更新があったらそれをアップデートしなければならないし、
またさっきの話だが更新しづらいシステムは無数にあるし、
アプリケーションを更新したら今度はシステムが動かないとかになるかもしれない。

そうなったら、どうにもならない。
抜本的に改修とかになるわけだが、それでも導入までに時間がない。

我々はどうすればいい?

何年も前から検討を開始していたらダメージは少ないが、とにかくこの時間の短さはどうにもならない。

末端の社員はどうするかどうか考えるよりも、無理ですと言うしかない。

経営者は社員に対して「どうにかしろ」というよりかは、経営者が揃ってサマータイムをやめろと政治家に働きかける以外他はない。

システム面制度面では対応は不可能。
対応するには政治家をどうにかする以外他はない。

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