これを読んだ。
地方都市という地獄 あるいは関東圏の「私が住んでるところは田舎だよ(笑」が如何に残酷かについて
僕の生ま育って、そして今住んでいる場所は都心から電車で30分の某県。
地方の閉塞感というのはいまいちわからない。
ただ選択肢が少ないというのはわかる。
妻はH海道の10万程度の都市出身なんだけれども、
高校は数校しかないし、大学ともなると更に限られる。
優秀な学生はH大学を目指すか外に出るかしか無いようだ。
職も、その市にある巨大企業の工場かその下請けか、漁業とかあとは関連の仕事くらい。
商店街も日に日にシャッター閉じている商店が増えているらしいね。
ただ、H道はリンク先のブログに書かれているような閉鎖的環境よりは若干軽い気がする。
そりゃ僕は部外者だし、僕に教えてくれた妻の主観も入っているわけだけれども、
ディープな関係を嫌うドライな現代的な妻がしても東京よりはH道のほうが暮らしやすいと言っていたし、どうも開拓者が切り開いた土地ということで
他の地方より開けているのかもしれない。
もっとも、東京と同じレベルというとそうではなく、
やはり誰がどこで何をしているかということは分かってしまうそうだ。
そこの商店街で商店をしている人が言っていたけれど、なにか新しいことをやろうとすると何処からか噂が立つという事もしばしばで、
裏のガレージ内部をこっそり改造して映画館風にしてみたら、周りで陰口を叩かれたとかそういう話を聞いた。
でH道に住むという魅力も僕は感じている。
単なる夢物語だけれども、自然いっぱいの中で夫婦でカフェとかを構えて生活をするというのも憧れる。
上京してUターンするつもりだった妻も僕と出会って関東で住むことになってしまったけれども、やはり戻りたいみたい。
実際問題、脱サラするにしても資金もなく、チキンな僕は行動を起こせないし、転職するにしても僕がやりたい仕事は少なそうだ。
それに関東に家を買ってしまったので、実際身動きは取れない身になってしまった。
それでも随分前に移住というのも考えたことがあった。
妻は故郷に戻りたがっていて、故郷でやりたい事を職業としてやりたいというわけだ。
こっちの高温多湿な気候にも慣れないし…
だが、やはり選択肢の問題が出たわけだ。
息子がどんな学校に行くにしてもどんな学問を修めるにしても、どんな職業につくにしても
東京近郊に住んでいるだけで選択肢は広がると妻が言ってきた。
妻は東京近郊に住んでいる僕は恵まれていると言っていた。
確かに、H大学という名門はあるが、そこに入れる学力がなかったら、MARCHに当たるような大学は無く選択肢は少ない。
もし上京させるにしても、家から通わせるか一人暮らしさせるかでは家計の負担が段違いだ。
ただでさえ私大は高いのに、一人暮らしさせたら通わせるか保証できない。
親の一存で息子の選択肢を狭めることは抵抗があったため、結局ここに残った。
ただ、やはり本当にこれで良かったのかという事は常に思っていた。
妻のやりたいことも有っただろうし、僕がちょっと工夫をしてちょっとリスクを背負ってでもなんとか職を見つけて
今の生活水準のまま移住できたのではないか?
実際に移住して成功している人もいるし、ノマドじゃないがネット時代場所にとらわれない仕事も多くなっているだろうし、
もしかしたら間違った選択をしてしまったんじゃないかと思っている。
だが、このブログは僕にエクスキューズを与えてくれた。
やはり地方都市は選択肢は狭いし、他の都市より程度は軽いと言ってもH道のディープな関係は僕を疲れさせそうだ。
中途で会社に入っても、きっと僕のドライな関係を求める働き方は相容れないかもしれない。
何が正しいかなんてわからないが、少なくとも持続可能な生活はできる選択肢を選んだとは思うし、
きっとこれでよかったんだ。