今日、某ファストフード店で食事していたら、ふと10年くらい前に同じ店で中学生が職場体験をしていた事を思い出した。
特に何をするでもなく、皿だしとかそんな簡単な仕事を体験させられていた。
そういえば僕が学生時代にバイトしていたハンバーガー屋にも職場体験の中学生が来た。
トレーを拭いたりするような体験をしていたな。
僕が中学の頃は、保育園に行った記憶がある。
今の僕は雇われの身だ。つまりサラリーマンだ。
中学の頃の職場体験学習の延長線上に、今の仕事はない。
仕事はお金抜きには語れない。
営業であれば売上を意識しないわけには行かない。
開発する方も予算と稼働を意識しなければならない。
小売業も売上、客単価、回転率…
自分の会社の業績、そして何よりも自分の給料。
自営業であれば、会社という守ってくれる存在はないので尚更売上が生活に直結する。
医者や幼稚園のような直接商品の取引をするような職業ではなくとも、同業他社との差別化やクオリティの向上によって客を掴まなければならない。
公務員でも金とは無縁ではない。市民の税金を無駄に使うわけにはいかないからね。(それが実行されているかどうかは別だが)
でも、職場体験学習には金の匂いは全くしなかった。
ただ、言われたことを黙々とやるということの体験しかしなかった。
日本人は金儲けを嫌うというか隠したがるところがあるから、教育で金をちらつかせることはしたくなかったのだろうか。
だが、ただ業務だけを遂行するということだけの体験では仕事の一面だけしか見せていない。
そして経済活動というもっとも大切な部分を隠してしまっている。
野球体験と称して、キャッチボールだけをするようなものだ。
もちろんキャッチボールは大切な基礎技術だろう。
業務遂行も大切な基礎的なことだ。
だが、キャッチボールも業務遂行もそれが全てではない。
体験と称するならばなるべく全体を通して体験をさせるべきである。
野球体験ならば拙くても試合をしようよ。
試合をやるのが難しくても、どのようにゲームが進んで何処が楽しかということを伝えるようなことをさせたい。
じゃあ、職場体験で何が必要か…
ひとつの例として高校生レストランとか素晴らしいとおもう。
生徒が企画して、商品として出して、その成果を知ることができる。
仕事だって、企画なり考えを出して実行して結果を得ようとする。
そのような一連の仕事の流れを体験して成果を噛み締められるような体験をさせてほしい。
中学の文化祭は有料の店を出すのは禁止しているところが多いと思うが、
教師の監視のもと解禁して、生徒に企画から運営までを体験させるようにして、
経費や原価などを考えて利益を出させるように考えさせるなどそういうことをすると面白そうだ。
中学の頃は、(仕事なんて先生より偉そうな奴が命令を下して、奴隷のように働くんだろ…つまらねぇ…)と斜に構えて考えていたが、
このような体験をすれば仕事の大変さと楽しさというのが分かると思う。
日本人は健全に金を稼ぐという事をもっと教育に取り入れてもいいんじゃないか?