極めて印象の強い一部の事象から物事を一般化する人たち

隕石落ちたね。
ああいう稀有な天体現象を映像として残せ、拡散できる時代になったことに感謝だ。
そして被害があまりなくてよかった。

僕の母と隕石の話をしたのだけれど、母の考えていることが面白かった。
「こわいねぇ隕石。最近増えているのかしら。別の小惑星も近づいたんでしょ?こんなに隕石って落ちるものなのかしら?昔落ちたって話聞かないし…今増えている時期なのかしら?」

なんか、うちの母は一部のサンプルから物事を一般化する傾向がある。

「隕石ったって昔から落ちてるよ。それにまつわる神社とかもあるよ。」と一応返しておいた。
昔は人口も少なく、字も書ける人も少なく、文章が残っていても散逸する可能性も高く、記録が残っていたとしてもそれを知っているのは歴史好きか科学好きくらいしかいない。
そうそう頻度のあるイベントでもないから、最近起きた出来事が強く印象に残っているだけなんだけど。
母のようなタイプの人は、頻度とか統計とかよりも印象の強さで物事がきまるのかもしれない。

昔、女子高生が体を売るとか言うことが社会問題というか、ワイドショーなどでよく取り上げられていた。
そのような女子高生は、時代によって増減はあるんだろうけれど、女子高生全員がそのような人なわけではない。
けれども、母と祖母は女子高生全体がふしだらという印象ではなしていた。
若ければ罪のような、女子高生というものはダメなものだみたいな感じで話していたので当時僕も若かったから喧嘩になったものだ。

遠隔操作ウィルスの容疑者が逮捕されたけれども、C#やtorを使っている人がコンピュータとインターネットを悪用している人たちと思われそうだ。

こういうような早まった一般化の誤謬は、もしかしたら気をつけているリテラシーの高い層もやっている可能性もある。
僕も日本はブラック企業が多いみたいな、会社員はサビ残を強制されているみたいな論調をしてしまうことがあるけれど、
そういえば客観的な統計を見たことがない。(知っている方教えてください)

日本人は空気を読まなければならないみたいなことを僕もいうけれど、空気を読むことを強要している人たちはどれほどいるのか分からない。

極めて特殊な事象…たとえば強烈なブラック企業の酷い労働環境を敷衍させて日本企業全体を批判するような事を僕もしてしまっている。

こういう不適切な一般化で批判対象を作って批判するってのは、藁人形論法っていうのかね。
でも、特定の個人や企業ばかり名指しで批判するわけにも行かないし、ある程度抽象化しなければ読者にも伝わらない。

難しいところだな。
統計や客観的な視点から詰めて行かなければならないな。

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