採用面接において圧迫面接という手法がある。
面接官が意図的に高圧的な態度にでてストレスを感じさせる面接で、主にストレス耐性など確かめるためにするらしい。
しかし、その手法は逆効果だと思う。
客からのクレームや言い掛かりなどとてもストレスフルな対応をすることは確かにある。
だが、面接と仕事での圧力というのは状況が違う。
仕事であれば同僚や上司など相談できる相手もいるだろうし何より会社が後ろについているが、面接だと個人で圧迫されなければならないので前提がちがう。
就活生は就職難に直面しており、内定を何としても取りたいという弱い立場にある。下手な事で面接官の心象を悪くすることを避けようとしている。
だから、面接官の辛い言葉にただ耐えてサンドバッグのように叩かれるがままになってしまう。
仕事であれば理不尽な言い掛かりであればキッパリと断り、理不尽ではないがお客が大変立腹している場合であれば宥めて納得してもらいお互いに理解するようにするなどの対応が求められると思うが、
弱い立場でただ耐えるだけではこのような対応は望めるのだろうか?
このような逆境には耐えるのではなく、上手く回避するか臨機応変に対処して低リスクで解決するというのがいいと思う。
愚直にタダ耐えるというのではいつかは折れる。
理不尽なクレーマーには法的手段にでたり、自らの瑕疵でのクレームならばそこから悪い部分を改善して抗議をしたお客を常連に変えるなどのお互いに嬉しく何よりも自分らに利益をもたらす方法がベスト。
圧迫面接では何を言っても否定的なことを言われるだけで答えはない。
そしてリスク回避術が備わっている就活生は、こんな会社に入社してもこのような辛い日々が続くと思い内定を辞退するわけだ。
でも愚直に耐える人よりうまい具合に世渡りをする人材のほうが実際そういうストレスフルの会社を改善する鍵を握っている可能性もあったわけだ。
また、最近はネットで面接の評判が共有されるから、悪評はすぐに伝わってくる。
優秀な人材がエントリーする可能性を逃しているし、顧客になる人も逃している。
入ってくる人材は愚直で耐える所謂使える人材かもしれないが、新しい風は入りにくく
組織は硬直化しやすくなる。
圧迫面接は、就活生も辛いし、会社側にも良くはない。